<結婚前調査>結婚前調査を頼んだ、とある依頼者の告白

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結婚前調査

<結婚前調査>結婚前調査を頼んだ、とある依頼者の告白

結婚前調査を頼んだ、とある依頼者の告白

 

目次

1.やけに高スペックで自慢ばかりする彼氏が怖くなり……
1-1.Barで知り合った職業不明の彼氏
1-2.今思えばAは怪しすぎる男でした
2.探偵社の調査により彼氏の驚愕の姿が発覚
2-1.探偵社の皆さんは丁寧に結婚前調査の相談に乗ってくれました
2-2.結婚前調査が始まってから
2-3.彼氏が見知らぬ住所に⁉そして発覚する驚愕の事実
3.彼氏Aの真の姿、それは驚くべきものであった
3-1.Aの結婚前調査が完了して…
3-2.Aの正体
3-3.Aが合わせたいといったBの驚くべき正体
3-4.Aと別れて自分の人生を進む
4.まとめ

 

1.やけに高スペックで自慢ばかりする彼氏が怖くなり……

 

わたしは、今年33歳になる女です。
東京の店でアパレルの販売の仕事をしています。
わたしには、一年近く前からお付き合いしている彼氏のAがいます。
Aはわたしより年上の35歳です。それでいて、歳よりも若く見えて、どこかヤンチャそうな雰囲気を持った男性でした。

 

1-1.Barで知り合った職業不明の彼氏

 

Aと知り合ったのは、仕事帰りに同僚たちとバーに飲みに行き、そこで友人たちと来ていたAと会って、一緒に飲んで意気投合したのが切っ掛けでした。
今まで彼氏がいなかったわけではありませんが、なかなか価値観も合わず、縁も無く、気が付けば30歳を過ぎて、かつての同級生たちも半分以上が結婚して子供を持っていたので、わたしの少し焦りが芽生え始めていました。
実家の両親からは、「あんたの人生、好きに生きたらいいけど、早く孫の顔が見たいものよ」と小言を言われる度に、チクチクと耳に刺さりました。

そんな矢先に、Aと会ったわたしは、Aの面白くて優しい人柄に惹かれて、LINEを交換し、後日、何度かやり取りをする内に、一緒に食事に行ってデートをするようになり、交際がスタートしました。
Aは優しく、気配りもよく出来る人で、わたしはほとんど不満という不満はありませんでした。
でも、Aにはいくつか気がかりな点があったのです。

どんな雑談でも面白おかしく語り、わたしの話しにもしっかり耳を傾けてくれるのですが、自分の仕事のことをあまり語りたがらないのです。
「仲間と会社をやっていて、そこの役員のようなことをしている」
「役員みたいなもんだから、出勤は自分の都合のいい時にちょっと顔を出せばいいだけだから、楽なんだよ」
「株とかFX、仮想通貨とかにも投資していて、それもボチボチあがりが出ているから、メシ食っていくには困らないんだよ」
と、いった感じでした。どこか言葉を濁して誤魔化しているように感じられました。

わたしが自分の働いているアパレル店の上司や客、仕事の愚痴を口にすれば、色々と細かくその内容を聞いてくれて、それはわたしにとって嬉しいことだったのですが、彼の仕事の中身がなんだかぼんやりとしていて、具体的に何をやっているのかが見えて来ないのです。
週末のデートも、前日ぐらいになって「仕事で急用が出来た」と、キャンセルされたことも何度かありました。
後日、埋め合わせをしてくれたのでいいですが。

そんなAが、「付き合っていったら、どこかで結婚とかも考えなきゃね」と、言ってくるようになり、わたしも結婚を改めて意識するようになりました。

しかし、その前にどうしても、Aが一体、なんの仕事をしているのか、と気になりだしたのです。
他の女と付き合って浮気していないか、いや、実は既婚者ではないか…彼を信じたい気持ちもありましたが、一度、疑問が頭に浮かぶとどうしても消えませんでした。
そして、一緒になるからにはAの素性を知っておきたい、という気持ちがわたしの中で勝りました。

そうして、わたしは探偵社さんにAの調査を依頼しました。

 

1-2.今思えばAは怪しすぎる男でした

 

Aは35歳にもなって、いつもカジュアルな格好をしていて、スーツや作業着など、いわゆる仕事着を着ているのを見たことがありません。
わたしもアパレルの仕事をしているので、「いつもオシャレだね。どこで買っているの」と、話を合わせていましたが、服装から彼のやっている仕事が、なかなか想像できなかったのです。
彼は仕事を聞かれる度に、「仲間とやっている会社の役員のようなことをやっている」と言っていましたが、そもそも、仲間とやっている会社の名前も教えてもらっていませんでした。

そして、彼が事あるごとに使う「仲間」という言葉に、どこか閉鎖的で排他的な感じを受けていました。
「友達」や「知人」でもなく、「仲間」というのは、わたしにはそれが、何か共通の利害だけではなく、共通の目的や特殊な絆を持っている集団のように感じられたのです。

Aはわたしとレストランで食事をしている時でも、電話がかかってくれば「仕事の電話だ」と言って、外に出て電話に出ていました。
これだけなら、店内で電話をしないというマナーを守っているようにも思えましたが、わたしと外を歩いている時や、わたしの部屋で一緒に過ごしている時でも、「仕事」の電話がかかってくれば、わたしの前から離れて、通話を聞かれないようにコソコソ話すのです。

「なーに、他の浮気してる女?」と、わたしが冗談っぽく言っても、「だったらいいよ。仕事だよー」と、冗談交じりに応じてみせるのです。
わたしも、過去の彼氏の中に浮気が原因で別れた人がいました。
本当に浮気をしているなら、ムキになって否定するところですが、Aにはそうした雰囲気は全くありませんでした。

わたしはよくAに仕事の愚痴を言っていましたが、Aは仕事の愚痴を言うことは全くありませんでした。
「最近、仕事どうなの?」と雑談で聞いても、「うーん、まあボチボチ」「まあまあ上手くいってる」と、あいまいな返事で誤魔化されるのでした。

それでいて、わたしの部屋で終電も終わった深夜に寝ていた時、電話がかかってくれば、「わかった。今から行く」と、鋭い目つきになって出かけていき、二日ぐらい連絡がとれないことがあったりしました。

 

2.探偵社の調査により彼氏の驚愕の姿が発覚

 

わたしがネットで見つけた探偵業者に、Aの結婚前調査を依頼したときのことです。

2-1.探偵社の皆さんは丁寧に結婚前調査の相談に乗ってくれました

 

実際に探偵社のオフィスで、担当者の男性に彼のことについて、お話しさせてもらいました。
Aと一緒に写った写真を渡し、Aの名乗っている名前、そして、いつも彼がわたしと会う曜日や時間帯、彼がやっているという仕事などについてお話ししました。

すると、
「彼が働いている仕事先をご存じないし、具体的になんの仕事をしているか分からないんですか?」
「はい、恥ずかしい話ですが、そうなります」
「それで、仕事の電話が掛かってきたら、どこであっても席を外すわけですね。何か隠している雰囲気がある、と」
「浮気しているんですかね?」

わたしがそう聞くと、担当さんは少し考えこんで、
「うーん、まあ一般的に経験から申し上げますと、男性の方がこういう時に隠そうとするのは、そういうことになりますよね。お付き合いしている女性に電話を聞かれたくないとなると、その電話相手が、他にお付き合いしている女性か、あるいは最悪のケースでは奥さんかということになります」
「奥さん? 彼は既婚者かもしれないんですか?」わたしは驚いて、少し声が大きくなってしまいました。

「いえ、あくまでも一般論としての最悪のケースです。もちろん、Aさんが既婚者だと決まった訳ではありませんが、わたしどもが過去に手掛けさせていただいた例ですと、既婚者の男性が家庭を持ちながら、結婚を匂わせて未婚の女性とお付き合いしていた、というのはいくつかあります。ただその場合、Aさんと付き合っている方が、奥さんからしたら不貞行為、不倫相手、となってしまうんですが…」

わたしが不貞行為を働いている「不倫相手」になってしまうかもしれない、というのはショックでした。
しかも、その場合は民事上の慰謝料請求の対象になるかもしれないというのです。
とにかく、わたしは真実が知りたかったので、Aが浮気をしていないか、そして何の仕事をしているのかを結婚前調査として探偵業者に依頼し、契約書を結びました。

 

2-2.結婚前調査が始まってから

 

わたしが結婚前調査を探偵業者に依頼したあとも、Aには気づかれないように平静を装っていつものように接していました。
Aと会う時は、その日時と場所を探偵社に連絡して随時伝えていました。

「どうしたの? 食欲ないの? 大丈夫?」
少し考え事をして、食事を食べていたわたしの箸が止まっているのを見て、Aが声をかけてきました。わたしの部屋で、わたしの手料理を食べていました。

「ううん、なんでもない大丈夫。ちょっと仕事ここのところ忙しかったから…」と、取りつくろいました。
「そっかあ、無理すんなよ」と、言って彼は肉を大きく口を開けて食べていました。
わたしの様子を優しく気遣ってくれるし、何も気にしている様子もありませんでした。

いつものように食事をして、ぼんやりとテレビを見ながら何気ない雑談をしてくるAを見ていると、わたしはこの人を疑った自分の方こそおかしいのではないかと思えてきました。
それでも、わたしは改めて注意深くAの様子や言動、所持品を注意深く見てみました。
他の女の香水の匂いを付けて来たこともありませんでしたし、服にわたし以外の長い髪が付いていることもありませんでした。
そもそも、Aはそれなりの頻度でわたしと会ったり、わたしの部屋に泊まっていましたから、これが既婚者に出来るとは思えませんでした。
それでも、Aの言動にはどこか腑に落ちないところがあったのです。

するとその日、深夜になって日付が変わる頃、Aの携帯電話が鳴りました。
「仕事のだ」Aは短く言うと、玄関に行って小声で話しています。
「…あぁ、わかった…すぐ行く…」手短に話すAの声がかすかに聞こえてきました。
「悪い、仕事で急用が出来たから今から行くわ。また連絡する」そう言ってAはカバンを持って急いで出ていきました。

わたしはマンションの外まで見送りました。
外には探偵社の調査員さんが待機していて、「仕事」に向かうAを尾行してくれました。
「どうか何もありませんように…」と、わたしは祈るような気持ちでAを見送りました。

 

2-3.彼氏が見知らぬ住所に⁉そして発覚する驚愕の事実

 

二日後、探偵社の担当さんから連絡がありました。

それは都内城東地区にあるマンションの住所と部屋番号を告げて、「この住所に心当たりありませんか?」と聞くのです。わたしには全く心当たりの無い住所でした。
Aが住んでいるのは、中野区よりの新宿区で、わたしがAから聞いていたAの「仕事場」は港区でしたから、その住所はおろかその区すらAから全く聞いたことがなかったので軽く驚きました。

「そちらに奥さんとか、他の女性が住んでいるんですか?」
「いえ、それらしい女性の姿は確認できませんでしたし、女性が暮らしている様子もありませんでした。ご存じないのでしたら、わかりました。引き続き調査を続けます。あとくれぐれもこちらの住所には近づかないでください」と、担当さんに釘をさされました。

わたしの中にはますますモヤモヤとした気持ちが広がっていきました。
彼が「仕事場」として行った場所が、奥さんと暮らす家や女の家でなかったのは良いのですが、いったいその場所は何なのか想像が膨らむばかりでした。

その日の夕方、Aから連絡が来て、いつものようにわたしの仕事帰りに落ち合って食事をすることになりました。
「仕事の急用大丈夫だったの?」
「あー、いつもの事だし大丈夫だよ、それよりさあ」と、メニューを広げてわたしの食べたいものを矢継ぎ早に聞いて、店員さんを呼んで注文していました。
いつものAでしたが、やはり彼が「仕事」の中身をわたしに誤魔化そうとしているように感じられました。

注文を終えたAは腕時計を見て、「あっ、時間だ」と小さな声で言って、外に電話をかけに行きました。
Aはいつも夕方の決まった時間になるとどこかに電話をかけるのでした。
わたしはそれを、奥さんに「今日は仕事で遅くなる」という電話ではないかと思うことがありました。

すぐに戻ってきたAに「えー、なに奥さん?」と、聞いてみましたが、Aは笑って、「違う違う」と軽く否定して携帯電話の履歴を見せてくれました。
「面倒をよく見てもらってる取引先のちょっと偉い人だよ」というのです。そこには名字だけの登録名からの着信履歴がありました。
日本ではよくある名字で、仮にここではBとしておきます。しかし、下の名前が無いので、男か女なのか分かりません。

「いつかBさんにも、お前のことも紹介しなきゃいけないから、今度かかってきたら電話かわるよ」と言うのです。
そうまで言われたら、わたしとしてもそれ以上追及したり野暮なことはできません。
結局、いつも通り楽しく食事をしてAに駅まで見送られて帰宅しました。Aは酒も入って上機嫌で、改札前でわたしの姿が見えなくなるまで大きく手を振って見送ってくれました。
わざわざ携帯の履歴と相手の名前まで見せて、「今度は電話かわるよ」とまでAは言うのですから、相手はAと深い関係にある女ではないでしょう。

でも、女ではないにしてもAは何かわたし隠し事がある。それも重大な…。
信じたい気持ちと疑念のせめぎ合いは、わたしの中でますます激しくなって来ました。

 

3.彼氏Aの真の姿、それは驚くべきものであった

 

このようにして、当探偵社は調査によりAの実像をつかみそれを依頼者であるこの女性に報告しました。
それはとてつもなく衝撃的なものでした。それでは依頼者さん目線で今からそれを報告させて頂きます。

 

3-1.Aの結婚前調査が完了して…

 

結婚前調査は10日ほどで終わりました。担当さん調査が完了した旨の連絡がありました。
早速、連絡をいただいた日の仕事帰りに探偵社の事務所に行き、報告書を受け取り、Aの素性についての説明を受けることになりました。

担当さんはどこか緊張した面持ちでやって来ました。
「大変申し訳ございませんが、もう一度確認なのですが、Aさんのされているお仕事は本当にご存じないんですよね?」
「はい」
「Aさんの友人というか、お仲間や、どういう人とお仕事をしているかも分からないですか?」

そこでわたしは、先日、食事の席でAが携帯電話の履歴を見せてくれた時に、見たBさんの名前をあげました。
「毎日、決まった時間にBさんと電話で連絡しているみたいです」
わたしの口からBという名字を聞いた担当さんは、少し驚きつつも納得した顔をしました。

「分かりました。では、報告させていただきます。少しショッキングな内容もともないますが、大丈夫ですか?」と、確認されましたが、そこまで言われて聞かないわけにはいきません。
「まずこちらの方々をご存じありませんか?」と、担当さんは五人の男性の顔写真をわたしの前に出しました。
そこに写っているのはAよりも10歳ちかく年下に見える、若い男性たちでした。顔にはどこかあどけなさも残っていますが、見た目からしてAと同じくヤンチャそうな雰囲気が感じられました。しかし、どの顔もわたしには見覚えの無い顔でした。

「いえ、知りません」
「彼らはAさんの仕事仲間というか、おそらくは部下です。Aさんは彼らの”上司”にあたります」
そしてまた一枚の写真を出してきました。そこにはマンションが写っていました。

「こちらのマンション、ご存じないですか?」それはおそらく、Aが「仕事」に行くと言って向かった先の、城東地区にあるマンションだと見当が付きましたが、わたしが現物の写真を見るのは初めてでした。
「ここがAさんの仕事場です」と担当さんが言い切りました。
わたしが聞いていたAの仕事場は港区でしたが、そこに写っていたのは港区からは遠い下町の中にある古い雑居ビルを兼ねたマンションだったのです。

 

3-2.Aの正体

 

つぎに担当さんは動画を見せてくれました。
Aがこのマンションの一室に入ってエレベーターに乗るところ、エレベーターが止まった階を示すパネルを映しています。
そしてその階の廊下を歩いて行くAを外から映していました。Aはある部屋の前に立ち止まり、インターフォンを押すと、中からドアが開けられ、Aは部屋の中に入って行きました。

「ご覧のようにAさんはこちらの部屋に出入りされています」
報告書では、この部屋には資本金の小さな会社が入居していることになっていること、女性の出入りは確認できなかったこと、Aの他には最初に見せられた五人の若い男が出入りしていること、ベランダに洗濯物が干されることはなく、おそらく住民がいないことなどが記されていました。

そして、また別の映像を見せられました。
その部屋から若い男が出てきます。エレベーターで一階に降りた男は、紙袋を手にしていました。
男は最初に写真を見せてもらった中の一人でした。

その男が紙袋を持って向かった先は、ほど近い郵便ポストでした。
男は紙袋の中に入れていた封筒を無造作に次々とポストの中に突っ込んでいきます。封筒を入れ終わった男は、紙袋を畳んでマンションへ戻って行きました。
男が去ったあと、探偵がポストに駆け寄ります。ポストはいっぱいになったのか、投函口には男がねじ込んだ郵便物が少しはみ出ていました。

「その郵便物の写真がこちらです」と、担当さんは映像に写っていたのと同じ白色をした封筒の写真を見せてくれました。
封筒の表面には赤字で「至急」「重要」のハンコが押され、右下には「〇〇訴訟最終告知管理センター」と見慣れないながらも、受け取った人が「ただごとではない」と思うような、仰々しい差出人名が書かれていました。

「この差出人名義ですが…」と、担当さんが別の紙を見せてくれました。どこかのホームページをプリントしたものでした。
「これは消費生活センターが、『架空請求詐欺』の注意呼びかけをしているものです。こちらに詐欺業者として『〇〇訴訟最終告知管理センター』とありますね」
そのプリントアウトされた紙には、封筒と全く同じ名義が書かれていました。

「差出人の住所は存在しませんが、実際にこれらの封筒を差し出しているのは、こちらのマンションからでしょう。他にもありますが、これらの事からAさんは架空請求詐欺業者の、この拠点の責任者だと考えられます
これにはわたしも驚きましたが、Aの今まで疑問だった言動の一つひとつ、点と点が線でつながってきました。

Aが隠したかったのは、女ではなく自分が架空請求詐欺グループで「仕事」をしていることだったのです。

 

3-3.Aが合わせたいといったBの驚くべき正体

 

わたしが驚いていると担当さんが、「先ほど、Bさんという方のお名前が出ましたが、それはおそらくこちらの方ではないかと思います」
再び映像を見せられました。繁華街を歩くAの背中を、距離をとりながら尾行したものでした。

Aは繁華街の外れにある喫茶店に入りました。探偵さんが続けて入って、Aの席の様子が見える場所に座ります。
Aがどこかに電話をかけ、しばらくすると40代半ばほどの男が店に入って来て、「おう」とAに声をかけます。
Aは立ち上がって頭を下げて挨拶をすると、その男が先に席に座ってからAも席に着きます。その男の風貌からして、一般人ではないとすぐに分かりました。

二人は少し雑談をすると、Aはカバンから厚めの封筒を男に差し出し、男はその封筒をすぐに懐にしまいました。
「何を渡したかは分かりませんが、状況的に見ておそらく金でしょうね」と、担当さんが捕捉します。
Aから封筒を受け取った男は、立ち上がりレジで無造作にAのコーヒー代まで合わせて精算し、店をあとにしました。それをAは何度も頭を下げながら見送っていました。

「この男性、名字がBといい、〇〇組の幹部です」と、担当さんが口にした組織名は、そちらの業界のことを全く知らないわたしでも知っている大手暴力団の名前でした。
担当さんが出してきたのは、そこの組織図と、その中枢組織の幹部一覧の名簿でした。その中に、たしかに「B」の名前が太い筆文字でくっきりと記されていました。
「そして、Aさんはその下で架空請求詐欺業者の責任者をやっています。毎日、決まった時間に電話していると言っていましたね。暴力団では構成員や関係者が兄貴分や所属する組事務所に『定時連絡』を入れます。おそらくAさんは〇〇組幹部Bの弟分か若い衆と見られます

つまりAは、〇〇組の関係者であり、架空請求詐欺グループをひとつ取りまとめている責任者だったのです。
港区で仲間たちと会社をやっていて、そこの役員だというのは真っ赤な嘘だったのです。

「おそらく、Aさんがあなたに隠したかった、誤魔化そうとしていたのはこれでしょう」
担当さんから一通り説明があり、報告書を渡されました。
わたしはその場で何度も報告書のページをめくって読み返しました。そこには多くの写真と共に、Aの事実が記されていました。
わたしは強いショックを受けましたが、自分の知りたかったことが知れたし、現実を受け入れることを決めました。

 

3-4.Aと別れて自分の人生を進む

 

報告書を受け取って、担当に何度も御礼を言って家に帰りました。
家について報告書を何度も読み返しまたが、それは紛うことなきAでした。
すると、そこにAから「今から行っていい?」とメッセージが来ました。いま私の手元にはAの正体を記した報告書があります。
もし、Aがやって来てこの報告書を見つけようものなら、わたしは殺されてしまうかもしれません。

いや、そもそも詐欺を仕事にしている人間と、お付き合いすることなど、生理的に無理でした。
その日は、「仕事で疲れたし友達の家に遊びに行く」と行って、誤魔化しました。
その後は、それまですぐに返信していたAからのメッセージの返信を遅らせたり、色々と理由を付けて会うのを避け続けました。

探偵業者からいただいた結婚前調査の報告書はビニールにくるんで、風呂場の屋根裏にあるダクトファンの横に隠しました。
映画を見ていて思いついたのですが、それだけ隠してもAがいきなりやって来て、報告書を見つけるのではないかという恐怖は消えませんでした。

そしてある日、勇気を振り絞って、「ごめん。もう別れよ」と、送りました。
Aからは、「わかった。さよなら」とだけ帰ってきました。

そうして、わたしとAの交際は終わりました。それからAがどうなったのかは、わたしも知りません。
逮捕されたのかもしれませんが、彼の名前をネットで検索する気も起きません。
しかし、Aと別れていなければ、Aと一緒にニュースにわたしの名前と顔が出たかもしれません。
そんなことになれば、実家の両親は深く悲しむし、地元の同級生たちからは一生噂されてしまうでしょう。

少し怖い思いをしましたが、Aの正体を知ることが出来て、わたしは自分の人生を再び自分の足で歩んでいくになりました。これも結婚前調査をやってみたからこそです。
もし、調査を依頼せずにAと付き合い続けていたら、わたしは金の受け渡し役、何かの名義人に使われて「共犯者」にされていたのではないかと思います。そう考えると、どんなに不都合なことでも知ることが大切だと思いました。
もし、結婚を真剣に考えている相手がいて、相手に少しでも疑問があれば、わたしのように結婚前調査を探偵社さんに依頼することをオススメします。

 

4.まとめ

 

正直に申し上げましてこのAの事例はものすごく極端な事例です。実際にこの様な事は滅多におこりません。
しかし、恐ろしい隠しごとをしている婚約者を我々は職業上沢山見てきました。彼氏を信用するためにも是非一度結婚前調査をご依頼ください。

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Supervisor Information

監修者情報 | 金子 玄

慶福法律事務所代表

【出身大学】
慶應義塾大学法学部法律学科・大学院法学研究科修士課程を修了

【経歴】
平成19年 弁護士登録後、複数の都内法律事務所に勤務
平成25年 慶福法律事務所設立

【所有資格】
弁護士(識別番号36627_第一東京弁護士会)・図書館司書資格

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