コンサルティングとは専門家の立場から企業の相談を受けて適切な指導し、発展を助けることを言います。
それを専門の仕事としている法人、個人のことをコンサルタントと言います。
では、ビジネスの場でコンサルタントは具体的にどんなことをコンサルティングしてくれるのでしょうか?
結論から言えば会社のあらゆる問題にコンサルタントは対応します!
しかし、会社は様々な問題を抱えています。どんな事でも1つの法人、個人だけでは対応できません。
だから、それぞれの分野に対応する多数のコンサルタントが存在します。
企業の財務状況を把握して、問題点を洗い出し、利潤増幅案や節税対策を提案する財務コンサルタント。
企業のホームページやSNS戦略での問題点を指摘して、商品の購買を促し、会社のブランディングを向上させる仕事をするWEBコンサルタント。色々な専門家を抱えて企業全体の経営指針をアドバイスする経営コンサルタント。
今回はその中で人材採用や社員管理について専門的な提案やアドバイスを行う労務コンサルタントについて説明をしていきたいと思います。
1.労務のコンサルティングとはいったいどんなことをするのか?
労務コンサルタントとは、人事労務を専門としてコンサルタント業務を行う人のことです。
経営コンサルタントは企業の経営にアドバイスしますが、労務コンサルタントは、人事や雇用に特化しているので役割が大きく異なります。
1-1.労務コンサルタントになるために何か資格は必要なのか?
労務コンサルタントの仕事をする上で必須の資格はありません。
しかし社会保険労務士や経営労務コンサルタントの資格を持っていると優遇されやすいです。
1-2.労務コンサルタントの具体的な業務はなにか?
労務コンサルタントは、あらゆるトラブルを未然に防ぐために基盤作りをしています。
また、トラブル発生時には相談役となり、丁寧に問題点をヒアリングして、迅速に対応していきます。
主な仕事内容はこちらの通りです。
- 就業規則・労働条件の見直し、作成
- 人事制度の整備
- サービス残業など賃金の未払いの対処
- 採用全般の見直し (新人採用のマニュアルや研修の準備)
- 外国人労働者の雇用に伴う準備
- 労働契約書のチェック
- 経営者へのフィードバック・指導
1-3. 労務コンサルタントの具体的業務をもっと深掘り
1-2で労務コンサルの主な業務内容については書きました。
しかしこれだけではイマイチなにをするかピンとこない方もいるのではないでしょうか?
この項目では箇条書きの一部から現在の時流的にも改善が必要になっている主だったものをピックアップして深掘りして説明していきたいと思います。
・法律改正に基づく対応
今までは人事・労務に関する問題が、疎かになっている企業が多くありましたが、最近は働き方の変化やパワハラなどの法律が見直されたことで、労務コンサルタントの需要が高まりつつあります。
法律に詳しい労務コンサルタントは、形だけの就業規則などを一から洗いだし、外部に指摘されやすい点を見抜きます。
また法務に疎い経営者や、従業員に対して説明を行うことも多いです。
・教育体制の見直し
従業員の充実した教育制度は、経営を拡大する上では欠かせません。
とくに中小企業では研修が行き届いていない場合が多く、外部研修の導入や、SDGsの理解など幅広い課題があります。
教育体制の充実度は、社員のモチベーションにもつながり、会社としてはメリットが大きいです。
・多様な働き方への対応
テレワークの導入が一般的になった現在、労働環境の見直しとともに、就業規則も複雑化しています。
また、男女問わず、働きやすい職場作りとして、産休育休の取得についても積極的に行うように呼びかけられており、実態の調査とニーズに合わせた環境整備を求められています。
・外国人雇用の整備
2019年の法改正により、外国人労働者の受け入れが拡大しました。
グローバル化にともない、外国人を採用したいけど、専門的なことが分からないという中小企業は多いです。
雇用する外国人とのトラブルを防止するため分かりやすい労働条件の提示や就労ビザの知識・新在留資格制度の概要などの研修が必要です。
また、受け入れる前には、外国人採用のメリットや多様性に関する理解とともに、ハラスメント研修も行わなければなりません。
2.本当に細々とした人材、労務の管理は労務コンサルでは不可能
この様に社会に応じた適切な人材を養成して、管理するためのルール整備には労務コンサルタントの力が絶対に必要です。
これは会社においては必要な事だと思います。
しかし、これだけでは人材を本当に管理することはできません。
何故ならばいくらルールや仕組みを整えて、ビジョンを示しても実際にそれを実行するのは人です。
実行する人がどんな人格なのかを見極めなければどんなに仕組みを整えて、会社としてのビジョンを整えても一向に事態は進展しません。
ですが、社員が普段どんな仕事をしているか、私生活ではどんな状態なのかを把握するために労力と人員を割くことは中々できません。
だからこそ探偵が必要になってきます。
具体的に探偵に依頼すればどんな労務コンサルや人材管理ができるのかということをこの項目では述べていきます。
2-1.採用予定者の身辺調査
採用予定者が履歴書や面接で本当の事だけを述べているとは限りません。
むしろ自分を良く見せるために、プロフを盛っている事の方が多いのではないでしょうか?
それが許容できる範囲のものかどうか探偵を使えば手間をかけず正確に調べることができます。
学歴や職歴は本当か、前職での役職や功績は事実か、本当の退職理由はなんなのか?犯罪歴はないのか?私生活で過去にどんなトラブルをおこしているか?そういったことを調べてもらえます。
2-2.社員や職場の本当の姿
経営者や役員の業務は多忙です。
会社の規模が大きくなればなるほど、社員の仕事ぶりや、会社の雰囲気は把握しづらくなります。
特に外回りの営業職など常時会社を離れているので仕事をするふりをして毎日サボっている可能性もあります。
それだけならまだしも接待の費用を高額に水増しして、経費を不正受給しているかも知れません。
また、部署ぐるみで不正をおこない、なにか隠ぺいしている可能性もあります。
例えばですが、部署全体で結託して1人の社員にセクハラ、パワハラ、モラハラを行う社内いじめを行っていたとしたら、これが後から発覚した場合、会社は刑事、民事の両面で大きな社会的責任を追及されてしまいます。
それが大きくなる前に見つけ出し、静かに解決するためには探偵の力が絶対に必要です。
2-3.取引先の実像調査
長年付き合いがある取引先に関して変な噂が流れている、
新しく取引をしようと考えている取引先がどんな会社なのか分からない。
そんな不安を打ち消す仕事を探偵は行います!
帝国データバンクや東京商工リサーチでは把握できない町工場やベンチャー企業の財務状況や生の社員の実態を独自のデータベースや聞き込みによってつかみます。
これだけでも心強いと思うのですが探偵は「反社チェック」も行います。
反社とつながりがある会社かどうかの正確な情報を調査できる期間は民間では探偵しかありません。
是非、ご活用ください。
3.まとめ
労務状況を改善し会社の生産性をあげるためには、制度を整えて、ビジョンを示すことはとても重要な事です。
しかし、繰り返しになりますがそれだけでは不十分です。
生の社員1人、1人の実態を把握するためには絶対に探偵の力が必要です。