【探偵調査員の奮闘日記】傷だらけの旦那編

こんにちは、はじめまして。

私は、うな探偵社調査部主任の竹中と申します。

私は、調査員歴10年・年間平均300案件の調査を行ってきました。

そんな私が、過去、印象の強い調査を、本人の特定に至らない程度にフィクション、ノンフィクション織り交ぜてお話していきます。

好評ならシリーズ化してくれるみたいなので良かったら、イイね!

宜しくお願い致します。

さて、早速ですが、これは5年前くらい前の夏の調査になります。

都内に住むA子さん(40)からのご相談

「旦那が怪我をして帰ってくるのだけど、なぜ怪我をしてくるか確認したい」

という調査でした。

なんでも、いつの日か、背中に大きな蚯蚓腫れが出来ていたり、至る所に引っかき傷が出来る様になったらしく

ご主人様(以降、M男)に、質問しても「掻いちゃっただけだ」と、小学生でもわかる様な嘘をつかれる始末。

A子さんは、M男は、浮気するような人柄ではないと言っており、何か事件に巻き込まれている可能性を含めての調査依頼でした。

調査着手日は、大阪出張と言われた週末の金~日曜日となった。

M男は、丸の内の高層ビル勤務だったので、朝、出勤確認を行い、夜M男が出るのを張り込んだ。

竹中   「よーし、今日から長丁場の調査になるぞー。気合い入れていくぞー。」

調査員A 「大阪のレンタカーは手配済みです!後は各プランで臨機応変に対応します!」

探偵メモ① 出張となった場合特にですが、色々なパターン、タクシーだったり誰かが迎えに来たり、どこかの駅でピックアップされたりを想定し、作戦を練っておきます。対象者の動きに合わせて、事前に打ち合わせした内容から臨機応変な対応をします。

私は、うな探偵社調査部主任の竹中と申します。

私は、調査員歴10年・年間平均300案件の調査を行ってきました。

そんな私が、過去、印象の強い調査を、本人の特定に至らない程度にフィクション、ノンフィクション織り交ぜてお話していきます。

好評ならシリーズ化してくれるみたいなので良かったら、イイね!保存!

宜しくお願い致します。

さて、早速ですが、これは5年前くらい前の夏の調査になります。

都内に住むA子さん(40)からのご相談

「旦那が怪我をして帰ってくるのだけど、なぜ怪我をしてくるか確認したい」

という調査でした。

なんでも、いつの日か、背中に大きな蚯蚓腫れが出来ていたり、至る所に引っかき傷が出来る様になったらしく

ご主人様(以降、M男)に、質問しても「掻いちゃっただけだ」と、小学生でもわかる様な嘘をつかれる始末。

A子さんは、M男は、浮気するような人柄ではないと言っており、何か事件に巻き込まれている可能性を含めての調査依頼でした。

調査着手日は、大阪出張と言われた週末の金~日曜日となった。

M男は、丸の内の高層ビル勤務だったので、朝、出勤確認を行い、夜M男が出るのを張り込んだ。

竹中   「よーし、今日から長丁場の調査になるぞー。気合い入れていくぞー。」

調査員A 「大阪のレンタカーは手配済みです!後は各プランで臨機応変に対応します!」

探偵メモ① 出張となった場合特にですが、色々なパターン、タクシーだったり誰かが迎えに来たり、どこかの駅でピックアップされたりを想定し、作戦を練っておきます。対象者の動きに合わせて、事前に打ち合わせした内容から臨機応変な対応をします。

調査員B 「わかりました。では、出ましたら連絡します。」

竹中   「よーし、じゃあ各自、現着写真撮って、張り位置ついたら連絡する様に。出たらグループLINEに連絡で!じゃあいったん解散!!」

探偵メモ② 探偵の調査報告書は、基本、文書と写真で報告を行っている。現場に着いたら出入り口や外観などの写真を撮る。それを現着写真と言っている。

※張り位置=張り込みする位置

調査員AB「はい!宜しくお願いします!」

丸の内辺りの高層ビルは地下から駅に直結しているビルが多い。

M男の勤務先は1階、地下1階、地下2階がそれぞれ駅直結する為、各階のエレベーターホールで張り込む事とした。

探偵メモ③ 朝の出勤確認では地下1階から出勤したので地下1階から出る事が多いため、その日の現場責任者がそこで張り込むことが多い。

ピコーン「動きありません」

探偵メモ④ LINEのグループには、A子さん担当の営業さんも入っているので、一時間おきに状況を連絡している。
探偵メモ⑤ また、1時間おきに動きがなかったら「動きがありませんよ」という写真を撮る。それを経過写真という。

17時から調査開始して20時回っても対象者は出る気配がありません。

3時間立ちっぱなしなんて当たり前。調査員は慣れっこです。

更に1時間後

ピコーン「動きありません。そろそろ新大阪までの終電が…」

営業さん「ん-、出張は嘘かもしれませんね。長時間ありがとうございます。引き続き宜しくお願い致します。」

それから数分後

竹中   「お、やはりここか!」

竹中の張り込んでいた、地下1階からキャリーを引っ張り猛ダッシュのM男が現れました。

竹中   「えーっと、LINEで、えーっと、地下1出る!」

探偵メモ⑥ 調査員は急いでいる時のやり取りは、まあわかるだろうと最低限のやり取りだけで済ませます。

竹中   「おーこんな急いで。終電乗る気だな、ちっ。出張は本当だったのか。」

調査員AB「はぁはぁ(*´Д`)大阪行くんですね、やはり」

竹中   「そうだな、こんな急いでいるからなー。」

調査員A 「先回りしてチケット買ってきます。」

しかし、M男は、新幹線の改札を通り過ぎた。

竹中   「まじか、Aにまだ買うなって電話して」

調査員B 「もしもし、新幹線じゃなくてJR改札通りそう!」

M男は、JR改札を通り、総武快速下り線の電車に飛び乗った。

竹中   「ほんと対象者は宇宙人だなー。どんな行動取るかなんて予想できんな…」

確かに対象者は、予想外の行動を結構な確率で取ってくる。

そりゃそうである。みんな嘘をついて色々なところに出かけるのを怪しいと思ったパートナーが依頼してくるのだから、事前情報はあってないようなものである。

調査員B 「下りって、帰宅方面でもないしどこに行くのですかね」

竹中   「そこが依頼者が知りたかったところだな。引き続き集中していくぞ」

調査員AB「はい!!」  

M男は錦糸町で降りた。

もう急いでない様子。

竹中   「待ち合わせか…?」

調査員A 「タクシーケアします!」

しかしM男は、南口から出て歩き、ホテル街にむかって歩く。        

竹中   「ん?まじか、不貞?!こいつが??」

不貞行為をしている対象者は身なりに気を使っていたり何となく黒だろうとわかるものだ。しかし、M男は、はっきりいって清潔感の「せ」の字もない身なりだった…

ラブホテル街をキャリー引きながら歩くM男、時折辺りを振り向くなどの行動がみられる。

竹中   「これは警戒じゃないな。誰かと合流する。一番重要だからカメラ回しておけよ。全集中だ!」

探偵メモ⑦ 対象者が辺りを気にする時は、原因は3つ考えられる。1つは、タクシー等を拾うとき、2つ目は誰かと合流する時。3つ目は、警戒している時だ。調査員は経験から即座に、その行動がどれに当てはまるのかを予測しなければならない。また、誰かと合流やホテルインの写真や動画は一番の重要ポイントである。炭治郎ばりの全集中を行うポイントである。

M男は、ラブホテル「I」の前で立ち留まると、付近の路地から現れた30代後半くらいの巨大なキャリーケースを持った巨漢の女と合流。その後、同ホテルへ入っていった。

竹中   「おー、こっちはばっちし!女の顔メインで取ったわ」

調査員A 「服装やキャリーケース入り等撮りました」

探偵メモ⑧ これらも事前に打ち合わせし、色々な角度からベストな写真を撮る事を心かけている。

調査員B 「じゃあ車取ってきますね!」

調査員A  「出入り口の確認してきます」

探偵メモ⑨ 対象者が中に入って10分くらい経ったら、出入り口の確認などを行う。10分おく理由としては、満室などで出てくる可能性があるからだ。その時に鉢合わせないようにするため。

探偵メモ⑩ 調査員は、入ったホテル名や入った時間。撮れたてホヤホヤの写真をLINEグループに送る。

調査員A 「出入り口は、ここと、裏に一か所ですね。」

竹中   「じゃあこっちに車置いて、裏は交代で立ってみるか」

探偵メモ⑪ 調査員が3名いると、この様に交代で見る事が出来る。

竹中   「何時に出るかわからんからな。出るところは非常に重要。車は置き撮りで取れるが、裏に立つときは全集中な!」

調査員A 「はい!」

調査員B 「お待たせしました!」

竹中  「じゃあ俺が先に立つ!」

探偵メモ⑫ 現場責任者が率先して大変な方方が成功率が上がる。

土曜朝7:00

まだM男たちは現れません。

調査員A 「ふあーあ、出ませんねー。」

竹中   「そうだな、いつ出るかわからんからなー。依頼者さんも出るまで延長と言っていたよ。まあ、今は寝とけ」

調査員A  「はーい。」

探偵メモ⑬ 通しになった場合は車で交代で寝る。

土曜 夜7:00

まだM男たちは現れません。

調査員A 「もうすぐで24時間かー。食事はどうしてるんだろ?本当にまだいる?」

竹中「ばか、俺らが見落とすわけないだろ。確かに食事は気になるけどなー。デリバリー業者は結構来ているしホテル内でもあると思うけどな?」

 

 

日曜 朝7:00

まだM男たちは現れません。

調査員B 「ん-、見落としました…?」」

竹中「いや、ここまでくるとさすがに心配だな。」

 

探偵メモ⑭

調査員は、この時間が一番嫌である。

疲労感も相まって、お腹の奥の辺りにズシっとくるものがある。

なので、各々絶対に見落とさないよう集中するのだが、24時間を過ぎてくると中々大変である。

しかし、依頼者様はこの日を大変な思いで決断し、調査している。

調査員はその思いを知っているからこそ、集中力を高め、調査しているのだ。

日曜 夜7:00

まだM男たちは現れません。

 

営業さんからのLINEだ。

「M男から、22時までに帰ると依頼者へ連絡がありました。

22時までに出なければ終了でお願いします」

竹中「うーんそれでもまだ出てこないか…いや信じるしかない。

絶対に見落としはないはずだ。自分たちを信じよう!」

調査員B「そうですね、もう少しで結果がわかりますね。

しかし、傷はなんだったんでしょうか」

竹中「確かに、なんだったのかね。

別日に改めて調査しないとわからないかもな」

 

既に調査開始から約50時間が経過している。

月に一度くらい、こういった長丁場の調査もあったりする。

また、仮にホテルから出る対象者を見落としていた場合は、「調査失敗」となり、ご依頼様には調査費用は請求しないことになっている。

 

21時前、正面からM男と巨漢女が現れた。

竹中「よかったーー。ほら、言っただろ、絶対いるって」

カシャッカシャッ

調査員A「竹中さんだって、少しヒヤヒヤしていたじゃないですか」

人間なので、絶対に見落としていないとわかっていても、それが長時間になればなるほど、さすがに心配になるものだ。

そして、再びM男の尾行を始めた時、衝撃の光景を目の当たりにする。

M男は片足を引きずるような歩き方で、半袖のYシャツからは生々しい傷が…

 

M男と巨漢女が別れた後、巨漢女を尾行したところ、女はホテルの近くのアパートに入っていった。

後日、鋭意調査により、この巨漢女が入ったアパートはデリバリーSMクラブが借りていることが判明した。

M男はそれにハマっていたこととなり、この調査は終了した。

 

40時間もラブホに入りきりの対象者は後にも先にもM男さんだけでしたね。

一生忘れられない調査になりました。

~実話~

調査員は極力トイレに行かないように飲み物をなるべく飲まなかったりする。

                         O様